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はじめに

はじめまして。
子どもと家族の小さな図書館を運営しています。

ふだんは、保育士を養成する大学で働き、社会的養護を専門に研究しています。
特に子どもの権利、なかでも意見表明をする権利が、生活のなかでどのように保障され
大切にされるのかということに関心があります。
また、当事者の声を大切にしていきたいという思いもあり、
大阪にある児童養護施設で育った若者たちがつくったグループ
社会的養護エンパワメントチーム Children's Views and Voices
https://ameblo.jp/cvv/ 
の運営の一端を担ってきました。
今は、あまり活動できていませんが…。

2012年に娘が誕生。子ども時代大好きだった絵本と物語の世界に再会しました。
2013年2月にカナダ・トロントにある
Parent Books http://www.parentbooks.ca/
に訪問する機会を得ました。
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そこでは、日本であまり見かけない絵本にたくさん出会いました。
きょうだいが誕生する予定だったのに出会えなかった子どもに向けて書かれた本
親が収監されている子どもに向けてのワークブック…
Parent Booksとそこで出会った絵本から私が感じたのは、
どんな状況にあっても、その子どもが置かれている状況について、子どもに分かるように
言葉と表現を尽くして説明しようとする大人の誠意でした。

日本に帰ってから、自分の専門である社会的養護の分野でも、
子どもたちが絵本に出会い、触れ、物語の世界を楽しむことができればと思うようになりました。
厳しい状況にいる子どもたちにとって、それは文字通り命綱になることもあると思うのです。
物語の力は、偉大です。

絵本が、

言葉にならない気持ちを受けてもらう媒体として・・・、
自分の思いを代弁してもらう存在として・・・、
世界を理解する手がかりとして・・・

このブログでは、そうした絵本を少しずつ紹介しながら、子どもと家族の小さな図書館「ちいさなとびら」のweb版として
発信していきたいと思います。
実際の図書館は、研究室の小さなスペースです。Parent books のようにはなっていません。
まずは移動図書館のように、私が誰かにどこかへお話に行かせてもらうときに、スーツケース1個から
始めています。
それでも、いつかそうした場所がつくれるように、というささやかな夢を持ちながら・・・

また、多くの人たちにとって、社会的養護はあまりなじみのあるものではありません。
それが、社会的養護で育った人たちにとっては、
一から事情を説明しないといけないという不自由さを与えてしまいます。
その不自由さを少しでも減らしたいという思いが、私にはあります。

社会的養護について、出会い、学んでいくと、
私たちの社会のありようと密接に結びついていることに気づかされます。
学ぶことで私たち自身が解きほぐされていくことも少なくありません。
このブログでは、絵本のみならず、映画や小説などさまざまな表現を紹介しながら、
社会的養護、子どもと家族のありようについて、考え、理解するきっかけになればと思っています。

誰かにとって、小さな扉を開けていくように、心に風穴があいて、
違う世界に行けるような扉となるように、
素敵な物語と出会っていく扉となるように、
そんな思いを込めて、「ちいさなとびら」を始めました。

by chisanatobira | 2017-08-09 13:52 | 「ちいさなとびら」とは

子どもと家族の小さな図書館「ちいさなとびら」をしています。絵本『子どもの権利と新型コロナ』の最新情報は、ツイッター @kodomonokenri_c、Facebookページ「子どもの権利と新型コロナ」をご参照ください。


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