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小さな子どもの意見表明

お盆も終わり、ここから一気に年末まで駆けていく感じですね。暑い日々ですが、とんぼがいっぱい飛んでいたり、雲の感じが変わってきたり、
夏が去りゆくことを思います。

さて、ブログで書きたいことはいっぱいあるんですが、
今日は、私が娘さんが生まれてから「子どもってすごいな」「絵本ってすごいな」って思った最初の出来事について書こうと思います。

それは、私が育休から復帰し、新しい仕事へ転職した忙しい忙しい4月のこと。もう5年も前になりますね。娘さんは、1歳2か月で保育園に入園することになりました。当たり前ですが、「私を置いていくの!?なんで!?」って号泣。自転車で走りながら、前かごにいる彼女に向かって「きっとね、楽しいことがあると思うのよ。今はつらいかもしれないけどさ、きっとね、いろいろ楽しいことも出てくると思うんよ。」っていうようなことを語りかけていました。
懐かしい思い出です。

そんなとき(きっと子どもからしたらずいぶんな人生の危機なんでしょうね)、娘が毎日10回以上、夫に「読め!!!」と渡す本がありました。

せなけいこさんの『あーんあん』です。

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ストーリーはご存知の方も多いと思うのですが、こんな感じ。

保育園に行きたくない子どもが、おかあさんに「いっちゃやだよー」と泣く。同調して、保育園にいる子どもがみんな泣き出してしまう。そしたら、なんと、みんなお魚になって泣き続けます。
するとおかあさんがあみを持って助けに来てくれる。
「ぼくをたすけてくれるでしょ」
で絵本は終わります。

悲しみをすくい上げて、ユーモアでなにか救われる、そういうお話です。

この絵本を、まだ、かたことの言葉でしかコミュケーションできない頃、何度も何度も「読んで」と持ってくるのでした。その時、ああ、この本は娘の気持ちを表現してるんだな、としみじみ感じました。

いつか保育園には慣れるでしょう。でも、そのプロセスを絵本を読むことで乗り越える、というと大げさですが、絵本がそのプロセスを助けてくれるように思ったのです。

同時に、子どもの意見表明について考えてきた私は、改めて、どんなに小さくても、子どもは自分の気持ちをちゃんと表現しているんだ、と教えられたような思いを持ちました。(もちろん赤ちゃん期に例えば泣く子どもの要求に応答していくことも意見表明の保障だと思います。その辺りはまたいつか)そして、絵本は私たちに子どもの思いの代弁として、「今私はこんな気持ちだよ」と言葉を届けてくれるんだなあと。絵本ってすごいなあと思いました。そして、なぜこの絵本を選び読みたいと思うのか、その子どもの気持ちを想像することを大切にしたいと思うようになりました。

せなけいこさんの絵本はユーモアがあり、子どもが出会う一つずつの出来事を楽しく切り取って、大人と子どもの共通言語を作ってくれているように思います。




by chisanatobira | 2017-08-17 16:11 | 絵本に助けられる

子どもと家族の小さな図書館「ちいさなとびら」をしています。絵本『子どもの権利と新型コロナ』の最新情報は、ツイッター @kodomonokenri_c、Facebookページ「子どもの権利と新型コロナ」をご参照ください。


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