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こどもの権利


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授業が具体的な内容に入り始めています。
私が担当する「児童家庭福祉」と「社会的養護」では絵本をよく使います。
何かを理解するときには、言葉だけでは難しい。
絵本や音楽や映画や…美しいものを取り入れながら、学んでいきたいです。
余裕なくなると、がつがつ内容だけ詰め込んじゃうんですけどね…。

今回紹介する絵本は、スウェーデンで子どもたちに権利を伝えるための冊子を翻訳した絵本です。
子どもの権利条約がとても分かりやすく書かれています。
スウェーデンの冊子は、小学生版と中学生版と分かれているのですが、
この絵本は途中から中学生版になっていて、2つの絵本が1冊になっています。
私の絵本は、最初のページに駒澤大学のハンコが押してあります。
この本、社会的養護分野で子どもの権利のことを研究されていた許斐有(このみ ゆう)先生のご本だったんです。
大事にしています。

挿絵がまた素朴なタッチで邪魔をしません。
そして、条文そのものを表現しているだけじゃなくて、
何かその先を見ている感じがするんですよね。

第12条意見表明権の条文は
「じぶんのかんがえをいうけんりがある」と翻訳されています。
その挿絵の子どもの顔がたまりません。

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「政府は、こどもの権利がちゃんとまもられるように、
できることはなんでもしなければいけない。
子どもの権利条約が世界中でたいせつにされるように、
ほかの国もたすけてあげて」(30ページ)

大人になった今、「はい、わかりました」と心でつぶやきます。

第3条の子どもの最善の利益と第12条の意見表明は続けて語られます。

「こどもに関係のあることを決めるときは、
おとなはこどもにとっていちばんいことはなにかをまずさいしょに考えて決める」
(第3条 子どもの最善の利益)

「こどもだって じぶんの考えていることをいう権利がある。おとなは こどもの意見をちゃんときいて。
家庭、学校、役所や裁判所で子どもに関係のあることを決めるときには、
こどもの意見を大切にしなければいけない」
(第12条 意見表明権)

この絵本、2002年ごろスウェーデンに行ったときに、実際に保育園にあって
その担任の先生が話してくれました。20代後半の若い先生でしたけど、
「これを読む義務は別にないけれど、私は大切だと思うから
子どもに読み聞かせをしている」と。

児童家庭福祉の授業では、3回使って子どもの権利を学びます。
今回は、生きる・育つ・まもられる・参加するの4つの柱を
乳幼児・幼児・小学生・中学生・高校生以降と5つの年齢区分で
子ども時代を振り返り、「何をどうすることが権利をまもるのか」を具体的に考えました。
権利という言葉はまだまだこの社会ではなじみにくいので、
学生さんたちは苦労していましたが、いろいろ考える時間になったようでした。
権利は身近なところにあるのです。
次の授業では、この絵本を紹介しようと思います。

by chisanatobira | 2017-10-08 23:38 | 子どもの権利条約

子どもと家族の小さな図書館「ちいさなとびら」をしています。絵本『子どもの権利と新型コロナ』の最新情報は、ツイッター @kodomonokenri_c、Facebookページ「子どもの権利と新型コロナ」をご参照ください。


by chisanatobira