なかなか更新が途絶えがちです。紹介したい絵本・本はいっぱいありますので、ぼちぼちやっていきます。
今日、ご紹介する絵本は、"A Koala for Katie"、訳すと『ケイティのためのコアラ』でしょうか。副題にある養子縁組の物語とあります。Jonathan London (作)、 Cynthia Jabar (絵)です。
1997年発刊、出版社はAlbert Whitman & Co です。
この夏、里親さんの研修に行かせていただいた際、絵本のお話をさせてもらいました。そこである里親さんがこの物語を、主催の方を通じて教えてくださったのです。当時、児童相談所にこの絵本があり、その絵本を読まれたのだそうです。養子縁組・里親とは何かということを、子どもに非常に分かりやすく伝える絵本です。
優しい雰囲気の絵で、それが読み手の心を落ち着かせてくれます。
物語は、赤ちゃんに関心がいっぱいのケイティが、ママに自分の生い立ち
「私は本当のママのおなかにいるの?」と尋ねるところから始まります。
このママとケイティ、パパとケイティのやりとりがとても素敵です。
二人ともケイティの視点にたって、ケイティがわかるように説明をします。
先ほどのケイティの質問にも
「私も本当のママだけどね」と応答するところもすてき。
ある日、3人は動物園に行き、赤ちゃんコアラを抱っこする母コアラを見かけます。
「あの母コアラが子どもを育てられなくなったら・・・」
その問いかけから、パパ・ママは、ケイティに自分たちの存在がケイティにとって
どんな存在かを説明します。
ケイティは、コアラの親子からそれを学び、かわいいコアラのぬいぐるみを買ってもらって
現実とファンタジーを行き来しながら、子どもと一緒に養子縁組・里親のことを語り合える
素敵な絵本です。