おはようございます。これからしばらく週1回(月か木)の更新でいきたいと思います。絵本の棚も整理中。授業期間ではないので、少し記事を書くのに時間のかかる絵本も紹介していきたいと思います。
今日ご紹介する絵本は、"We we gonna have a baby,but We had an angel instead"(by Pat Schwiebert , illastrated by Taylar Bills Grief Watch Portland ,Oregon)という作品です。直訳すると、『ぼくの家族には赤ちゃんが来る予定だったのに、代わりに天使がやってきたんだ』でしょうか。

妹か弟か生まれることを楽しみにしていた男の子が主人公です。しかし、理由は分からないけれど、赤ちゃんは生まれてきません。男の子の一人称の語りで、物語は進行します。とっても楽しみに待っていた赤ちゃんが生まれなかったことで、男の子も含め、家族は悲しみます。その状況も率直に描かれます。男の子は、自分も悲しいけれど、家族の方がより悲しいだろうと思う、祖父母からは赤ちゃんが心の中で生きているよ、と言われる。

でも、きっと赤ちゃんがいたほうが絶対楽しいと思うんだよね、
とおわります。
トロントに行ったとき(https://chisanatobira.exblog.jp/237495370/)
このようなテーマの絵本もあるのだと感慨深く手に取った一冊です。
この記事を書くにあたって調べてみたら、
Grief Watch というのは、オレゴン州ポートランドにある団体のようです。
グリーフケア、喪失についてさまざまな発信をしています。
https://griefwatch.com/
絵本の最後のページには、「どのように子どもを助けるか」という項目があって、
かなり詳細に、きょうだいを亡くした子どもを支えるための視点が書かれています。
おそらく、Grief Watch で培われてきた学びや視点が惜しみなく伝えられているのではないでしょうか。
この絵本を読むことは、きょうだいを亡くした子どもがその喪失を受け入れていくための悲嘆のプロセスの入り口にたつことだと書いています。そして、子どもはおとなのミニチュアではなく、おとなとはまた異なる悲嘆の様相やプロセスがあることを書いています。
今回、日本の状況はどうなのかなと調べていて、
日本でも、流産・死産経験者でつくるポコズママの会
http://pocosmama.jp/
という団体があることを知りました。
このサイトの参考の書籍には、日本版の絵本も紹介されています。
また、手に取ってみようと思います。