こんにちは!4月、忙しかったです。小学校入学は、なかなかのビッグウェーブでした。記事が1個しか更新できませんでした。
5月。大好きな季節です。今日ご紹介する絵本は、メアリ・ホフマン(著者)・ロス・アスクィス (絵)・杉本 詠美(訳)の『いろいろいろんなかぞくのほん』(少年写真新聞社、2018年、2,052円)です。出版社のサイトは、こちら。http://www.schoolpress.co.jp/c-629/
この絵本、英語版がありまして、私はその”The Great Big Book of Families"をいろんなところで紹介していました。保育士さん、施設の先生たちにお話させてもらうとき、授業でも必ず。
「誰か翻訳してくれないかなあ」、「誰も翻訳しなかったら、いつか自分がしようかな」とずっと考えていた本です。
それが、この度翻訳されたと知り、大喜びで取り寄せました。
絵本は、こんなふうに始まります。
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ちょっと むかしの ほんに でてくる かぞくは、
たいてい こんな かんじだった。
でも、じっさいの かぞくは いろいろ。 かぞくの かたちも、おおきさも。
この ほんには、いろんな かぞくが でて くるよ。
くらしかたも いろいろ。
きみの かぞくと にてる ところは あるかな?
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そして、さまざまなテーマで、家族を形作るさまざまな要素が順番に紹介されていきます。
かぞくのかたち、すむところ、がっこう、しごと、やすみのひ、たべもの…
かぞくのかたち は、一番最初に語られます。社会的養護の家族も登場しますよ!
(子どもに社会的養護について説明するのが楽になります。よかった~)
すむところ には、野宿の方、
がっこう では、ホームスクーリング、
しごと では、休職中の家族
たべもの では、テイクアウトで食べる家族がある
など、多様性のあるあり方をユーモアを交えて伝えてくれます。
最後のページも、しみじみ、よいです。
いろんな家族がいること、そして、同じ家族でもいろんな状態があること。
良い時も、悪い時も、そして、それを全部ひっくるめて、家族であるのだと伝えてくれます。
実は、購入した実物を手に入れる前に、近くの図書館で子どもが見つけてきました。
(近所の図書館、いち早く取り入れているところに驚きと喜び)
そこで、読み聞かせをしてみたところ、翻訳されているって素晴らしいですね。
絵本って、言葉の伝達ではなくて、やはり言葉を味わうというか、物語なのだなあと思いました。
英語版を子どもに読んでいるときは、英語と日本語が頭で同時並行するので、
自分の頭が忙しかったというのもありますが、翻訳家の専門性を感じました。
日本語もすてきです。
一家に一冊、保育所に学校に一冊、必ず置いておきたい絵本です。
全力でおすすめです。